2021.12.01
第66回 鉄道建築協会賞(作品部門)受賞のお知らせ
■推薦 「 東武宇都宮線 南宇都宮駅 駅舎改修〜保存と復元〜 」
南宇都宮駅は、地元で産出される大谷石の輸送や周辺の都市計画事業の歴史・文化を語る上で
重要な役割を担ってきた駅舎である。
長い間地域のシンボルとして親しまれてきたが、老朽化に伴い今回先駆的な改修を行った。
貴重な大谷石を用いた外壁は丁寧な補修により保存し、新たに大谷石の壁面を増設。
青緑色の洋風瓦は当時の釉薬を調合し葺き替えを行い、バットとボールを模した破風板は
野球場前駅と言われていた開業当時のデザインに修復した。
待合室は耐震補強とバリアフリー化を整備し、内装の塗装面も塗膜を分析・調査し、色合いを再現。
繊細な木工事の三連窓も美しく仕上がり、大矢石と調和した外観になっている。